こんばんは、イコッサです。
前記事のコメントで『ジェニャのクエストの受注条件にキュロノスを倒して未来を変えるというものが無い』・・・というものをいただきました。
確かに!!
未来から来たジェニャは石化したズーボーを助けるため頑張っていました。
しかしバージョン4.5でキュロノスを倒し滅びの世界を変えるまで、未来に時渡りをしても行きつく先は滅びの未来に固定されています。
ではジェニャのクエストの受注条件に『バージョン4をクリア』というものを含めていないのは何故か?
平和な世界が訪れない限り、大人のジェニャがいる世界なんて無さそうなものですが・・・。
ゴフェル計画で作られた宇宙船アルウェーンにジェニャが乗り込んだ可能性もありそうですが、石化したズーボーを持ち込めたのかは謎が残ります。
というか、どれがズーボーの石なんだろう…?愛で見分けてるのかな
これは深く考えると楽しそうだな~という事で、今回はドラクエ10の世界がどういう構造になっているか考えます。
ドラゴンボールか、バックトゥーザフューチャーか
時間移動をテーマに扱った作品として、漫画のドラゴンボールと映画のバックトゥーザフューチャーがあります。
そしてこの2つの作品ではタイムパラドックスの解釈が異なっていますね。
過去にもこの事は触れていますが、もう一度書いてみます。
未来から来たトランクスが心臓病で死ぬゴクウを救っても、トランクスの未来でゴクウが復活することは無いのです。
この時点でゴクウが生きる世界と死んだ世界の、2つの世界がパラレルとして同時にあるという世界観なんですね。
なので未来の真面目で使命感が強いトランクスと、現代の生意気で甘えん坊なドランクスのように、同一人物でもパラレルワールドの発生地点から生き方が違ってくれため、全然違う人に成長してしまいます。
ではバックトゥーザフューチャーはどういう世界観でしょうか?
というかみんな、バックトゥーザフューチャー知ってる?
車で過去に行くやつですよー!
この映画の主人公のマーティは過去にタイムワープし、偶然にも母親と父親のファーストコンタクトを邪魔してしまいます。
するとマーティの手が透けはじめ、持っていた家族の写真も消え始めました。
これは過去に行った事のせいで両親が結婚しなくなり、未来の自分が生まれなくなりかけているということです。
まだマーティの行動次第で両親が結婚する可能性が残されていましたが、過去と未来は完全に切り離せないものだという事がわかりますね。
バックトゥーザフューチャーの世界観では、世界はたった1つでありパラレルワールドが存在しないということです。
DQ10はどっちの世界観か?
別に制作に鳥山明先生が関わっているから・・・というワケではありませんよ!
パラレルワールドを許容しないと成り立たない話があるのです。
例えば今回のジェニャの話です。
未来のジェニャ(次から紛らわしいので黄金のパラディンと書きます)はズーボーを救うためにパラディンになり、ストロスの杖を探し、現代へ時渡りしてきました。
そして最後にはズーボーの石化を解除しましたね!
しかし、石化が解除されたズーボーの世界のジェニャはパラディンにはなるでしょうが、ストロスの杖は探しませんし、時渡りはしません。
そうなるとズーボーを救いに来る黄金のパラディンが存在しなくなりますね。ここで矛盾が生まれてしまいます。
黄金のパラディンがいなければズーボーが救われず、ズーボーが救われると今度は黄金のパラディンが存在する世界には繋がりません。
この矛盾を解決するのがパラレルワールドです。
つまりトランクスと同様に、ズーボーが救われた世界がある一方で、黄金のパラディンが元々いた未来では相変わらずズーボーが救われないままになっています。
ジェニャ以外にも以下のようなパラレルワールドがあると思います。
エルジュの子孫のフルッカに破邪船が継承された世界とされていない世界。
増殖獣バイロゴーグにアストルティアが滅ぼされて宇宙船アルウェーンで脱出した世界、増殖獣バイロゴーグやキュロノスを倒して宇宙船アルウェーンが観光船になっている世界。
これらの世界は全てが同時に存在していないとタイムパラドックスを起こしてしまうのです。
もう1つ例えを挙げると、キュロノスを倒した平和な世界のプクラスも宇宙船の開発に携わるかもしれません。
しかし、永世管理人になって冷凍睡眠に入るようなことはありませんし、6000年前にタイムワープする事も無いので、管理タブレットを主人公に託しません。
すると増殖獣バイロゴーグを撃破できずアストルティアは滅んでしまいます。
未来が平和になるとキュロノスに勝てない、キュロノスに勝つと未来が平和になる
これら全ての世界がパラレルワールドとして同時に存在していなければ、こういう矛盾を説明できません。
時渡りの術の法則性
時渡りの術をザックリ分類すると『過去に行く』か『未来に行く』かに分けられます。
過去に行くの時は非常にわかりやすいです。
過去は既に決まっているので、変化することはありません。
しかし未来はどうでしょう?
バージョン4をクリアした後、1000年後の宇宙船アルウェーンに行くと、そこは観光宇宙船に変わっていました。
これは未来が変化したというより、新たなパラレルワールドが誕生し、そっちの世界にに時渡りをしたと考えます。
時渡りの術で行く未来とは『数あるパラレルワールドの中で、最も実現する可能性が高い未来世界』だと思います。
キュロノスを倒すまでは何度時渡りしても、ゴフェル計画のアルウェーンにしか行けませんでしたね。
あの時点ではアストルティアが滅びる可能性の方が高く、そっちの世界に時渡りをしていた事です。
さて、この説だと恐ろしいことがありますね。
それは歴史改編を行って世界を救ったように見えていますが、救われない世界もそのまま存続していくという事です。
例えばアストルティアが滅びた世界のアルウェーンは私達の世界からは続きません。
ですが、滅びた世界のアルウェーンの視点に立つと、やはりアストルティアは滅びており、新天地を探して旅を続けています。
これもやはり未来トランクスの世界と、子供トランクスの世界が同時に存在しているのと同じ理屈です。
子供トランクスの世界はどうやっても未来トランクスの世界には繋がりません。
しかし、既に未来トランクスの世界が存在している以上、Z戦士が人造人間に皆殺しにされた世界も消えることは無いのです。
自分のワールドに戻れないケースがある
黄金のパラディンのように、自分の存在すら消えてしまうような過去の改変を行っても、パラレルワールドなら存在が消えることはありません。
ですが、仮に黄金のパラディンが現在のズーボーを救った後に元の世界に戻ろうとしたとして、果たして戻れるでしょうか?
私は戻れないと思う
時渡りの術で『パラレルワールドの中で、最も実現する可能性が高い未来世界』に移動した場合、その世界は黄金のパラディンが元々いた世界ではありません。
ズーボーが復活して数年たった世界になります。
元々自分がいた世界に戻れないなんて、おかしいじゃないか!・・・と思われそうですが、元々自分がいた世界がどこかなんて関係ないのです。
歴史改編の影響で黄金のパラディンが元々いた世界と、ズーボーが復活した現代が地続きではなくなり、黄金のパラディンは二度と自分のいた世界に戻れないのです。
クロノクロスのアナザーワールドのような世界を想像してほしい
他の例で説明すると、アルウェーンでも同様の事が起こります。
滅びたアストルティアの世界はパラレルワールドとして存在していますし、存在しなければいけません。
ですが、バージョン4クリア後だとその世界にはつながらないため、エテーネルキューブを使っても行くことはできないのです。
キュロノスの特殊性
しかし、時間を移動しても『実現する可能性が最も高い未来世界』に移動するだけなので、既に実現する可能性が無い世界とはコンタクトを取れません。
ですがキュロノスだけは様々なパラレルワールドの中から、自分に都合のいい人物を呼び出してエックス君とパドレの足止めをしました。
このマメ知識だけでも様々なパラレルワールドが存在している証明にもなりそうですね。
良い事もある
未来への時渡りをした場合『最も実現する可能性が高い未来世界』に行くとするならば、アストルティの未来は明るいです。
なぜなら観光宇宙船アルウェーンに時渡りできるからですね。
バージョン5で大事件が起きて、アストルティアが滅びる・・・という未来になる可能性が現状でかなり低いということです。
大魔瘴期も何やかんやあって、乗り切れる可能性が高いということですね。
ゲームをしている側の危機感が薄れるので、未来の世界に時渡りをするシナリオはやめておいた方が良かったんじゃないかな~と私は思っています。
結局ジェニャはどの未来から来たのか
黄金のパラディンが元々いた世界はどのような世界か?
実はどんな世界でもあまり問題ありません。
例えばキュロノスを倒した世界じゃなくても、ナドラガ神が復活しなかった世界でも、世界が滅びてアルウェーンで脱出した世界でもいいのです。
パラディンのクエストをクリアした後、ジェニャが死亡せず大人になれる世界が無数のパラレルワールドの中には存在するハズですね。
大事なのは未来は複数あっても、過去は1つしかないということです。
未来は決まってないけど、過去は既に通ってきた道なので確定している
どのような未来世界の黄金のパラディンであっても、過去に時渡りした場合はパラレルワールドで分岐する前の世界に戻れます。
世界がキュロノスにより滅亡するから大人のジェニャがいる世界は無い・・・のではなく、無数のパラレルワールドの中の大人のジェニャが過去に戻ってきた、というのが正しい表現なんだと思います。
だからこそジェニャのキャラクターズファイルの受注条件は『パラディンのクエストをクリアしている』という緩い条件だったんですね。
追記
よく考えたら、異なる世界の『時の王者』8人を集めて災厄の王と戦っている時点で、パラレルワールドは存在している気がしますね。
どうして一番説明がつきやすい例を忘れていたんだろう・・・。