~前回までのあらすじ~
どこの街へ行っても敵対してしまう剣士君達は一時の休息のために浮浪人の隠れ家に向かった。そこにはなんと寝袋があり、野宿ができるようになった彼らは長い旅に出るのだった。
―――って、あらすじにはあるんだけどさ・・・。
この状況どうなってんねん!?
見事に捕まりましたね。
ガット南のカルト村に名刀があると聞いてきたのですが・・・。肝心のカルト信者と戦う前に、巡回していたサムライ達にぼこぼこにされましたぞ。
剣士君たちは強くなるために各地を回っていましたが、その途中でサムライ達に絡まれてしまいます。
普段なら負けても放置されるだけですが、運悪くカルト村近くで戦い気絶しまったためにカルト信者に拉致されてしまっていました。
このアホ侍がぁぁぁ!!!
お前もお前の部下も全員捕まっとるやんか!俺の懸賞金に目がくらんで自分の命まで失っとるぞコイツ!!
我々は旅で鍛えたピッキングで脱出もお手の物ですが、サムライの方々はこのまま脱出できずに失血死コースでしょうなぁ。
でもサムライ達が派手に抵抗したおかげでカルト信者の戦力がかなり削れましたぞ。脱出して寝袋で回復すれば我々の戦力でも名刀を奪取できそうです。
名刀を持つのはカルト村の宣教師というハイブでした。
剣士君は20万の賞金首なので1万5千の彼に賞金額マウントをとっていましたが、仲間からは普通にスルーされてしまいます。
とは言えその強気な姿勢が仲間にも伝播したのか、1度は捕まった旅の一行は諦めずに名刀の奪取を狙います。
うおおおお!
釣れた釣れた!こいつ無駄に足が速いからボスのなのに先頭切って追っかけてくるぜ?このまま集団から引き離して数の暴力で仕留めるぜ。
カルト宣教師やカルト信者は軽装&下駄装備で皆足が速いのですが、特にリーダーの宣教師はハイブプリンス種は俊足です。
ですが今回はそれが仇になりました。リーダーは足が遅いくらいが丁度いいのかもしれません。
名刀の1撃がとにかく痛いですが、囲んで叩けば余裕ですな。これも『Attack Slots x3』の恩恵です。
そしてムーンクリーバーの名刀は今まで我々が装備していた低品質のパラディンクロスの3倍の威力がありますぞ!!
すっげーーー!(重さもすげ)
いいね、いいね!寝袋ゲット以降確実に俺たちはいい方向に進んでいるぜー!
・・・・・・・
・・・・・・・なにこれ?
名刀を手に入れて気が大きくなった剣士君ですが、カルト村から帰還する途中に都市連合の貴族に襲われてしまいます。
彼らはノーブルハンターと言い、特権階級で平民が手を出せない貴族でありながら、趣味のマンハントを楽しむという最高にタチの悪い集団でした。
人が気持ちよくなってる時に・・・こいつら絶対にぶち殺す。
いやいやいや!
私達西のホーリーネーションと敵対しているんですよ。東の都市連合とまで敵対したら安住の地が無くなっちゃいますよ?
そんなん元々ないわ!
俺は元々ホーリーネーション、都市連合、シェク王国に賞金10万掛けられてんだよ!
なんで私はこの人についてきちゃったんでしょうなぁ。
『外交ステータス』を持つキャラクターに危害を加えると、そのキャラの所属しているグループと一発で敵対してしまいます。なのでここは悔しくても我慢するのが定石です。
・・・が、元々全勢力と敵対して無敵の人と化している剣士君にそんな常識は通用しませんでした。しつこく粘着してノーブルハンター達を襲います。
むしろ貴族ならではの高級装備に味を占めた剣士君は貴族狩りを始めてしまう始末。
うっめー!
貴族の装備も、貴族の取り巻きの装備もうっめー!どこで高品質な防具を揃えようかと悩んでいたけど、貴族から略奪すれば何も問題ないな!
ほんっっっっっと怖いもの知らずですね。
貴族に手を出すと都市連合最強の侍が襲撃してくると聞きましたが、さすがに今の我々じゃ勝てませんぞ?
う・・・それは不味いな。なんかいいアイデアはないのか?
ふむぅ。
街の奴隷屋の前に素っ裸にして放り出せば、奴らが貴族ともわからず奴隷にされてしまうかもしれませんなぁ。これならトドメは刺していない我々の手は汚れませんぞ?
他にもガットに放り捨ててビークシングに食べさせて証拠を消すのもありかもしれませんが、その方法だと強めのビークシングが出た時に我々も危険ですなぁ。
特権階級の貴族から奴隷人生か、それとも鳥の餌で死ぬか・・・の二択か。お前もけっこうえげつないヨ。
やるんですか?やらないんですか?
やる。
都市連合の洗礼を受け、何度も打ちのめされながらも剣士君たちは確実に強くなっているのでした。