こんばんは、イコッサです。
これまで散々ドラクエ10の歴史を追ってきたわけですが、物語の中心には常に『創生の霊核』がありました。
今回の記事では数々の事件の原因となった『創生の霊核』を追ってみたいと思います。
創生の霊核の誕生
ストーリーに大きな影響を与えている創生の霊核ですが、元々はナドラガ神の心臓でした。
神話時代末期にナドラガ神は6種族に戦争を仕掛け、敗れた際に体は5分割され、その心臓は6人の種族神によって封印されます。
これが後の創生の霊核になりました。
この状態では6種族神により封印されています。
バージョン3の各領界のトラブルは全部ナドラガ教団がこの封印を解くために行った自作自演でした。
そして封印が解けた竜神の心臓がこれです。
この竜神の心臓がどこにあったかと言うと、マデサゴーラに操られたトーマ王子が開けた奈落の門の先ですね。
封印された竜神の心臓から漏れた力でさえ強力で、マデサゴーラを創造神マデサゴーラに変化させました。
奈落の門の先には『いざないの間』がありますが、竜神の心臓はここにあったと思います。
いざないの間を使えるのは試練に合格した一握りの者だけですが、竜化の試練に耐えたアンテロ、ナダイア兄弟はその資格があります。
恐らくはこの2人がいざないの間(もしくはその先のナドラグラム)に安置された竜神の心臓をナドラガ教団に持ち帰ったのでしょう。
そして主人公の兄弟姉妹に盗まれてムストの町に置かれていた・・・というのがバージョン3で創生の霊核が登場するまでの流れだと思います。
この創生の霊核が物語に関係するのはバージョン3以降なので、先にバージョン2で重要な要素となった『創生の渦』について考えていきましょう。
バージョン2は創生の霊核の破片がキー
マデサゴーラの件が中心だったバージョン2ですが、その野望の原動力が創生の霊核の破片でした。
そして『創生の霊核の破片』は『創生の渦』として今でも偽のエテーネ島の奥地で見ることができます。
創生の渦とは創生の霊核の破片(竜神の心臓の一部)であり、恐らくはナドラガ神の心臓のひとかけらが封印されずにレンダーシアに落っこちてきたものです。
なぜレンダーシアに落ちてきたと考えるかというと、ナドラガンド大陸がかつてはアストルティアにある浮遊大陸でした。
そしてナドラガ神を封印したナドラグラムが恐らくレンダーシア大陸の中心の、ちょうどエテーネ島の上あたりにあったと予想できるからです。
ナドラグラムに通じる奈落の門は今でも世界の中心にあるエテーネ島の上空にある
これを偶然か必然か手に入れたマデサゴーラは偽のレンダーシアを作り始めます。
そして創生の渦は偽のエテーネ村の奥に隠しました。
あの遠くに見える祭壇でバージョン2.0の魔勇者アンルシアと戦ったんですね。
そして偽のエテーネ島に創生の渦を置き、最初にこの島を作った動機ですが、女神を模倣したからです。
真のエテーネ島が世界の中心にあり、女神ルティアナもこの地から最初にアストルティアを作りました。
マップ的にも中心にありますね!
神話時代に姿を消した竜族の事まで壁画に書かれています。
神話時代末期に竜族と6種族は喧嘩別れしているので、いまだに全種族が仲良しの壁画が残っているエテーネ島は神話時代からずっと変わらない状態のようですね。
マデサゴーラは女神ルティアナになり替わり、創世の大神になろうとしています。
彼はまず女神の軌跡をたどり、その物語を自分の物語で上書きすることで新たな創造神になろうとしたのではないでしょうか。
だからこそ自分が作る新たな世界の中心を、女神が世界の中心に置いたエテーネにしたんだと思われます。
この創生の渦だけで偽のレンダーシアの全てを作れてしまうのだから、本当にすごい力ですね。
正直ナドラガ神のほうが自分の力をうまく使えてない気がしますが、そこはマデサゴーラの使い方が上手かったとしておきましょう!
創生の渦はマデサゴーラの計画の要ともいえるため、魔勇者アンルシアやほかの部下に触らせることは禁じていたようです。
大事な物の割には途中から放置されてますし、ナドラガ神を倒した今でも存在し続けています。
マデサゴーラの行動は破片ではない、本物の創生の霊核を手に入れる前提で動いているのでまだ納得できますが、流石に主人公は創生の渦を何とかしたほうが良い気がしますね。
レンダーシア大陸を1つ丸ごと作ってしまえるような超エネルギーが放置されているなんて、絶対トラブルの元になりそう。
こんな感じでバージョン2では創生の霊核の破片がストーリーのキーアイテムでした。
そしてバージョン3ではいよいよ本来の持ち主が創生の霊核を手にします。
バージョン3では創生の霊核が竜神の手に戻る
上でも書きましたが、バージョン3の格領界のトラブルは全部ナドラガ教団が創生の霊核の封印を解くために行った自作自演です。
ナドラガ神の分身であるオルストフや、その部下のアンテロとナダイアが暗躍した物語ですね。
まあ、だいたい下の画像を見ればどんなストーリーだったかわかります。
6種族神が創生の霊核に施した封印を解くためにあんな回りくどい方法をとっていたんですね。
そうして封印を解かれた創生の霊核は竜神の心臓になり、本来の持ち主であるナドラガに戻りました。
とは言え、創生の霊核が出てきたのがバージョン3.4で、次のバージョン3.5で決着してしまうので、バージョン2ほど物語のキーアイテムという感じにならなかったですね。
完全復活して、さらにジャゴヌバと契約してパワーアップしているナドラガ神がブオーンとほぼ互角だったりして・・・いまいち強さを誇示できなかったのが残念です。
これはブオーンが強すぎるというのもある
マデサゴーラは破片の力だけで、大陸1丸ごと作って、あんな壮大な計画を立てたのに、ナドラガ神はただの力押しというのも・・・うーん。
でも小細工なしに力で押しまくるというも、それはそれで神様っぽいですね!
いきなり顔見せしていたネルゲルや、顔は見せなくても存在感を放っていたマデサと違い、出てきて速攻倒されてしまったナドラガですが、その心臓はまだ利用され続けます。
バージョン4でキュロノスの餌になった霊核
バージョン3の最後でナドラガを倒すと、その心臓(創生の霊核)を横から奪っていった人物がいます。
主人公の父親パドレです。
正確にはパドレを操るキュロノスというバージョン4のラスボスが、自分の計画のために創生の霊核を必要としていました。
キュロノスは肉体を持たない意志だけの生命体だったので、自分の肉体として錬金術による生物(ヘルゲゴーグ)を使おうとしています。
その中でも強靭な強化発展型ヘルゲゴーグを自身の肉体にしようとしました。
ですが、あまりにも必要なエネルギーが大きすぎてキュロノスの力では用意できません。
そこで目を付けたのが莫大なエネルギーを宿す創生の霊核というワケなんですね。
なので、キュロノスの素の強さってほぼゼロなんです。
普通のヘルゲゴーグを使って時渡りの力を集めだしたのも、ここ最近(ドミネウス時代でヨンゲ所長になってから)の話なのです。
そんなキュロノスなので、エネルギーはほぼナドラガ神のものを流用して、特殊能力(時間操作)だけ自分のものを使っている感じです。
肝心の時間操作さえキュレクスからの借り物なので、言ってしまえば全てが借り物だったというのがキュロノスでした。
そして、時間を操作するキャラはお約束として、同じ時間操作系のキャラに倒されるという事で、主人公とキュルルに倒されることになります。
・・・が、創生の霊核はここでまだ役目を終えません。
敗れたキュロノスからは、多量の時渡りの力と、創生の霊核に貯めこまれた魔瘴を吹き出します。
その魔瘴が1か所に集約されてできたのが『戦禍のタネ』です。
これが今に続くバージョン5のキーアイテムになっています。
創生の霊核はバージョン5で流石に御役御免?
バージョン2から始まり、バージョン4まで本当に長い事キーアイテムとして酷使され続けた創生の霊核ですが、バージョン5でも酷使され続けます。
戦禍の種として名を変えていますが、このアイテムを集めることでアストルティアと魔界の間の扉を開けることができるのです。
神話時代の末期に登場した創生の霊核が現代で多くの戦いの火種を生み、最後には神話時代に開けられた魔界への大穴を開けるキーになったのです。
すごいぜナドラガ神!バージョン2~5まで全部どこかしらに関わってる!!
竜族の神というより、疫病神かトラブル神と言ったほうが合っている気がしますね。
しかし、物語にはナドラガ神のようなトラブルメーカーが絶対に必要です。
バージョン2(2013年末)~バージョン5(2020年)に至るまで、約7年間にわたってドラクエ10のトラブルメーカーであり続けたのは偉大としか言えません。
創生の霊核を追ってみて、改めてナドラガ神がDQ10にとって(ストーリー的に)偉大な存在であるとわかりました。
流石にもうこれ以上の活躍は無いでしょうが、本当にお疲れさまでしたと言いたいですね!